2016年度前期アルシャードセイヴァーRPG

今回予告

ついに、やっとこの時が来たのね。私も楓華ちゃんも待ち望んだ時。
皆は自分たちを殺した相手という壁を乗り越えることができるのかしら。
いいえ、超えてもらわなきゃ困っちゃうわ。頑張ってね。

                                                          ~桐原 舞亜~

PC紹介

PC1

【PC】朱鷺神 凪 (ときがみ なぎ)
【PL】鉄平
【クラス】レジェンド/エイリアス/アタッカー
【年齢・性別】16・男
【設定】
とある世界を救ったクエスターのコピーとしてミッドガルドで秘密裏に生み出された。はずが何らかの原因(どこかしらで打たれたマリーシに無意識で自身のDEMが誘発した可能性が微レ存)で、赤ん坊の時にブルースフィアへと転送され、大企業の社長の家に拾われた。そのためなのかほかの原因があるのか、原型となったクエスターの強大な力はほとんどない。
拾われた時に持っていたと義父に聞いた、開くことのないロケットペンダントをいつも胸にかけており、中には何が入っているのか本人すら知らない。ペンダント自体は普通の形をしているが、謎の金属で出来ており、光の反射でどんな色にも変化する。昔はこれを開けようと躍起になっていたが今は「いつかその時が来たら開くことがあるだろう」と考えており、大切に扱っている。
最近よく、夢の中で、何もわからない、ただとても懐かしい「誰か」の声を聞く。彼/彼女は一体どんな人なのだろう?その答えが出る日は来るのだろうか…?
サバサバとした性格であまり物事にこだわらないが、本当に気になることは意地でも調べつくす。
物心ついた時からクエスターとしての力は発現しており、少年時代から1人でクエスターとして日々働いていた。その後仲間達と出会ったがその時自分の中のクエスターとしての周りと違う力(エイリアス、特にDEM)を疑問に思いそのルーツを(気が向いた時に)探している。
戦闘時は左眼が紅く輝き、武器を召喚しながら戦う。

PC2

【PC】桐原 華音(きりはら かのん)【PL】栗山
【クラス】サイキック/アーティスト/ワード
【年齢・性別】16/女
【設定】
大きなヘッドフォンが特徴的な少女。生まれつき歌声に神の力の一部が宿っているようで、歌うことで様々な超常現象が発生する。
そのため幼いころは無自覚のうちに色々と問題を起こし、人間関係がうまくいってなかったが、蓮乃 咲だけは普通に接してくれていた。
クエスターの素質があることに自覚してからはクエスターとして活動しており、今は学校の仲間とチームを組んでいる。
咲が居ないときはその寂しさを紛らわせるために鼻歌を歌ったりする。
好きな音楽はロックンロール。知識はにわかだが、ラブ&ピースの精神だけは持ち合わせている。
最近、ふと思うことがある。何かをなくしてしまっているような…。

PC3

【PC】修司 B ヴォーギナ(シュウジ ボルシェープストヴォ ヴォーギナ)
【PL】鮫島
【クラス】エンチャンター/アルケミスト/ウィザード
【年齢・性別】17/男
【設定】
ロシア人の父と日本人の母との間に生まれたハーフでありそれ以外は普通の学生であったが、高校進学の際に両親がクエスターで更に自分もクエスターである事を知る。クエスターと知らされた後も特にその事を気にする事もなく過ごしていたが進学してすぐに奈落に襲われる。両親の助けもあり辛くも撃退できたが、その後の惨状を目の当たりにしこのままでは駄目だと感じ自分の中のクエスター能力の理解を進めている。現在は両親の元を離れ一人暮らしをしている。
弥生とは高校で知り合い同じハーフ、クエスターである事を知り意気投合、現在に至る。
容姿は白髪碧眼。基本的に面倒事は避けたい性格(自己申告)、口調も少し乱暴である。学校では図書委員会に所属しており、基本寝て過ごすか魔術の本を読んで過ごしている。

PC4

【PC】九条 弧太郎(くじょう こたろう)【PL】塩崎
【クラス】フォックステイル/キャスター/サモナー
【年齢・性別】18/♂
【設定】
一人称は「私」で黒髪黒目で細目が特徴の敬語口調で話す物腰の柔らかい青年。
ただ悪戯好きで毒舌家。和服が好き。
気を許している人の前では尻尾や耳を隠さないが、無断で触ろうとすると怒る。

とある組織の魔術師を生み出そうとする計画で作られ組織の仕事を続けていたが10歳をこえ力がついたころに組織をつぶして脱走。
数年ほど路地裏で色々な仕事をしながら暮らすうちに悪名が広がり恐れられるようになる。
そんな中でただ一人恐れずに近づいてきて尻尾や耳を触ってくる女(平坂)に出会う。
はじめはうっとうしく思い適当にあしらっていたが、
生まれて初めて向けられる悪意のない感情を受けていくうちに、平坂を信頼し始め平坂と行動を共にし始める。
1年がたったころ平坂から唐突に名前を付けられ、クエスターとして一緒に働かない?と誘われクエスターになる。

3話から名字を景坂から九条に変更しました。

PC5

【PC】桃城 元【PL】黒木 拓海
【クラス】グラップラー/アタッカー/ルーンナイト
【年齢・性別】18・男
【設定】
単細胞で仲間思いの筋肉野郎。異名は脳筋サンドバッグ。曲がった事が嫌いで真っすぐな性格。生まれは一流魔道一族だが、才能がなく、家族から迫害を受ける。その後、テロ組織に売られ、少年兵として幼少期を過ごすが政府に保護されて日本で暮らすことになる。
一人で生きることを決意し、この頃には心を閉ざす。中学時代は周りと合わず悪道をはたらき名の知れた不良となる。
ある日、奈落に襲われている人を助けようとして殺されかける。その時に角のはえたクエスターに助けられる。その後、
彼に弟子入りをしてクエスターの道を進む。学校でみんなと出会い仲間の大切さを知り、性格が丸くなった。
盲腸で入院した時に鳥海と会う。いつも一人でいる彼女がほっとけなく話しかけ、自分の退院後も頻繁にお見舞いに通った。
彼女がクエスターだと知り、退院後学校のみんなに紹介し、共に闘ってきた。武器は己の素手のみで師匠から貰った防具をまとい闘う。今までは色々なものを奪ってきたが、これからは守る事だけを考えて生きることを決意した。

NPCリスト

六弦 楓華(ロクゲン フウカ)

PC1のヒロイン。学ラン少女。
死後の世界について何でも知ってるような風に話す。
一番謎が多い人物。

蓮乃 咲(ハスノ サキ)

PC2のヒロイン。PC2を姉さんと呼んでいる。
世話焼きでPC2だけでなく仲間全員の世話をすることも。
蓮乃警備という警備会社の社長令嬢でお金持ち。

弥生・B・ルートウィッジ(ヤヨイ・バーナード・ルートウィッジ)

PC3のヒロイン。巨乳。
イギリスと日本のハーフで金髪と青い瞳を持っている。
彼女はそのことをコンプレックスに思っていることもあった。

平坂 景子(ヒラサカ ケイコ)

PC4のヒロイン。貧乳。
PC4によく懐いている。その様はまるで猫のよう。
父親が有力市議員でお金持ち。

鳥海 有子(トリウミ ユウコ)

PC5のヒロイン。ボクっ娘。
とんでもなく病弱で、人生のほとんどを病院で過ごしたほど。
最近退院できたが、まだPC5の助けが必要。

桐原舞亜(キリハラ マイア)

突然現れた少女。PC2の実妹。
指を鳴らせば霧のように消える。
謎の多い少女その2。

各話概要

prologue

あらすじ
 某日、翠京学園の生徒会室にて、「作戦会議よ!作戦会議!」という弥生の発言から始まる。が、真面目に聞いていない修司、自分の世界に籠る華音、筋トレを続ける元、トランプタワーを作っている凪。弧太郎はまだ話を聞いているが、弥生が満足できる態度ではなかった。最終的にほぼ全員咲の鉄槌(アカラナータ)を食らっておとなしくなった。
 で、弥生が言いたかった作戦会議とは、最近流れている奈落の噂の調査についてだったが、真面目に議論しているといつまで経っても終わらないと判断したのか「午後11時に駅前集合!」と言って終わりにしてしまう。
 凪以外は自分のパートナーと時間を潰し、11時を待った。
 時間になると誰も遅れることなく集合し、二手に分かれて調査を始めた。よく見ると街中でいくつかの戦闘の跡を見つけることができた。しばらく調査を進めていると、噂の奈落と遭遇する。割と余力を残して倒せたのだが、奈落はもう一度立ち上がり、遊びは終わりだと言わんばかりに力をふるい始める。合流したヒロインたち共々倒され、全員意識を失った。
 目を覚ますとそこはいつもの学校。目の前には学ランを着た女性が立っていた・
「ようこそ。死後の世界へ」

GM感想
一度やってみたかった感想のコーナー。
いやはやPC間の仲が良くていいですね。羨ましい。あと、思っていたよりパーティのバランスが(データ的な意味で)良くてびっくりしました。キャラ的なバランスはツッコミが少ないと思いますが。そのせいかわかんないんですが、真面目なロールがしづらいのが今の悩みです。
今回はチュートリアルを兼ねて戦闘に時間がかかりそうなのでシナリオをスカスカにしましたが、次回からはきっちり作るんで楽しみにしててください。

第1話

あらすじ
死後の世界にたどり着いたPC達。学ランの少女六弦楓華と出会い、奈落にリベンジするか、そのまま成仏するかの二択を責められる。全員リベンジを選択すると楓華から「君たちには強化加護と神技を習得してもらう。」と言われ、神技の説明を受ける。この時、楓香は加護ヘルモードを使用、それと同時に神技グレイトエスエープを発動する。すると、グラウンドに集まっていた一同は一瞬で生徒会室に移動する。「これが神技だ。本来の力に加えて更なる力を発動できる。この力があれば、あの奈落にだって対抗できる。」
PC達は神技習得のために修行を始めるのであった。
その日の夕方、学校からの帰り道。後ろから唐突に声を掛けられる。
「この世界に新しい人が来たって風の噂で聞いたんだけど…貴方達よね。」
その少女は華音をお姉ちゃんと呼び、咲はその少女を見て怯えているようだ。咲が言うには、その少女の名前は桐原舞亜。華音の実の妹らしい。最も、華音自身は覚えていないようだが。
 数日後、学校の中庭に弥生と舞亜の姿があった。
「私にもっと力があれば、皆が死ぬようなことは無かったのに…。」
「だから皆頑張っているじゃない。それじゃあダメなの?」
「ダメよ!皆よりもっと強くならなきゃ。私はリーダーなんだから。」
「そう。じゃあ私が力をあげるわ。」
 次の瞬間、学校内にシールエリアが張られる。張られた場所に駆けつけると、そこには呆然と立ち尽くす弥生と舞亜がいた。
「これでルーティは強大な力を手に入れたわ。でもその力を証明しなきゃいけないわね。」
そういって弥生をPC達に差し向ける。
 修司の攻撃で弥生を無力化し、無事弥生を目覚めさせることができた。弥生の悩みが原因だったが、全員の団結を深めることができたといえるだろう。

GM感想
今回のシナリオは思ったより短かったかなって感想です。まぁクライマックスや撤収時間を考えればこんなもんかな。一番尺が長かったのがPC達のヤジなのはちょっと考え物ですけど。
で、クライマックスなんですが、112点の氷ダメージを50点くらいまで減らされたのは本当にびっくりしました。まぁ加護を半分くらい使ってないからちょっとボスの方が強かったのかなって思いますけど。弱いよりかはマシじゃないですかね。というわけで次回からも同じような塩梅でいきます。あと、そろそろダークレジェンド特技導入も考えてるのでよろしく。

第2話

あらすじ
戦闘のあった翌日、生徒会室にて。弥生が状況説明をしている場面から始まる。舞亜と二人きりになった時、奈落の力を与えられた事。その力を使っている間は、意識はあったが体の制御が効かなかった事。その他諸々。一通り説明が終わると解散という流れだったのだが、不意に楓華が「そういえばこの学校の演習場を紹介していなかったな」と言うのだった。
グラウンドの隅っこにマンホールがあり、そこが演習場への入口なのだという。便利な場所だが楓華はあまり使わないという。理由を聞くと「演習場まで一本道なのだが、何故か即死トラップがあってな。」と言われる。最も彼女にはヘルモードがあるのだが…
マンホールを降りるとそこは横幅25mくらいの坑道のようなところだ。全員が下り坂に差し掛かった時、後ろから巨大な鉄球が転がってきた。ほぼ全員が待避所に入れたのだが、不幸にも元だけが鉄球に轢かれてしまった!轢かれた後を見るとぺしゃんこになった元。楓華が「まぁ10分もすれば復活するよ」と冷静な事を言ってしまったので、有子以外元を心配する者がいなくなってしまった。
第二のトラップは狭い部屋で殺人レーザーが飛んでくるトラップ。被害者は元。
第三のトラップは天井が落ちてくるトラップ。被害者はまたも元。
そして最後のトラップ。楓華曰く「クイズマジックアカデミートラップ」。筐体の前に座ってクイズに答えないといけないらしい。全員正解したと思われたが、最後の最後に弥生が不正解。座っていた椅子がロケットの如く撃ちだされようとしたが、なんと修司が身代わりにされてしまった。そのまま吹き飛ばされた修司。南無。
何回か死んでようやくたどり着いた演習場はジムにシャワー室、キッチンに食堂等、数日暮らせるくらいの設備がそろっている。
「じゃあ私と演習でもしてみるか?」と楓華が言う。疲れているのか皆辞退したが凪だけは対戦を申し込む。が、瞬殺される。次は絶対勝って見せると誓った凪だった。
数日後、夜の駅前にて。景子が弧太郎をパシった瞬間だった。現れた景子の父、平坂
義康と何人かの黒服たち。どうやら家出中の娘を連れ帰ろうとしているようだ。が、嫌がる景子。問答している間に弧太郎が帰ってくる。無理やり連れ出そうとする弧太郎に後ろから魔法を放つがまったく動じない。義康がもう一度攻撃しようとしたが、
「待ってください。私はどうなってもいいから、弧太郎には手を出さないでください。」
そう言ってしぶしぶ家に帰る景子。かくして景子奪還作戦は始まった。
 それぞれ情報収集を終え、義康の事務所の前で集合するが、早速義康と鉢合わせてしまった。何度かの問答の後、事務所から景子が出てきて、力ずくでもここから出ていくと宣言。戦闘が始まった。
 義康の猛攻をしのぎつつ何とか勝利することができた。


GM感想
 こうやって文章にすると長いセッションでしたね…。毎回尺余らないかなと心配していましたが、今回ばかりは足りないくらいでした。そのせいでクライマックスボスが一回もダメージ与えてないし。強いて言うならタケミカヅチ使ったんでまったくの0ではないですけど。それでもちょっと悔しいですね。
 あと、今回のエンディングを次回のオープニングにするので弧太郎にはいいPRを期待しています。
 あ、来週のシャードはお休みです。

第3話

あらすじ
 無事義康を撃破できたPC達。しかし、弧太郎はとどめを刺さず、義康と話し合いを試みた。だが、義康は一向に話を聞こうとしない。硬直した場面に登場したのはなんと舞亜だった。彼女は義康を始末してから弧太郎に「こんなところで決着をつけてどうするの?そういうのは生き返ってからしなさい。」と言って消えてしまった。なんだかよくわからない終わり方だが、無事、景子は皆と合流できた。そこで弧太郎は景子に対して告白。景子のお付きの景坂弧太郎ではなく、景子の恋人の九条弧太郎として生きると宣言した。
 数日後、いつも通り生徒会の仕事をしていると、生徒会室に楓華が入ってくる。が、いつもの学ランではなく、セーラー服だった。私服は普通だという楓華に、凪はだったら私服も見てみたいなと言う。じゃあということで、その日の夜奈落狩りに出かけることとなった。生徒会の仕事が終わって、元と有子はご飯を食べに、修司はスーパーにもやしを買いに、そして弧太郎は弥生に悪戯をしに行った。修司に変装した弧太郎は弥生に告白をし始める。言うだけ言って早々に退出し、入れ替わりで修司(本物)が入ってくる。真に受けた弥生に煽られ修司(本物)も告白するが、そういうのは生き返ってからと言って振られてしまう。だがまんざらではなさそうだ。
 11時駅前、集合場所には楓華と凪しか来ない。ほかの皆は楓華と凪を二人きりにしたかったようだがあまり進展がなさそうに見えた。全員集合した後、2人1組になり行動を始める。ある程度倒した後、唐突に有子に異変が起こる。髪が長くなり、衣装も変わり、性格をもっと活発になってしまった。彼女は鳥海有栖と名乗り、自分は有子の深層心理が表に出た物だという。有栖は遊んで満足したら有子に戻ると言い街中を駆けまわりだす。全員で追いかけて何とか捕まえると、有栖は全員と手合せを申し込むのだった。
 何とか有栖を撃破すると有栖は有子に戻る。有子はどうやら有栖のことを覚えていないらしい。元は有栖も含め3人でまた飯が食えるといいなって言うが、何も知らない有子は3人目の存在にただただ混乱するだけだった。

GM感想
今回はいつも書いていたシナリオを書かずに始めたのでシナリオになるかどうか本当に不安でしたが、PLの皆さんのおかげで何とかなった感のある回でしたね。毎回助けられてる気もしますが…。戦闘ではロックンロールと決戦存在が無いというのを食らわせたかった回です。1ターン目はこちらは何もせず、2ターン目から暴れさせたんで絶対抗魔圏使ってもあんまり苦戦はしなかったと思います。とはいえちょっとやり過ぎたかなとは思いますけど。スキルヴァニッシュとか。まぁ次回からはそんなトリッキーなことはせずに真正面から殴りに行くので許してください。

第4話

あらすじ
その時、元に電流走る。演習場に行けと本能が叫ぶ。思い立ったら吉日、即死トラップを難なく潜り抜け目的地にたどり着く。ドアを開けるとそこには元の師匠の姿が。早速拳で語り合う(稽古を始める)二人。そんなこんなで翌日の生徒会室にはムキムキの元の姿があったのだった。
で、その生徒会室。寝ている元、トランプタワーを作っている凪、大量の仕事を押し付けられる弧太郎といつもの風景なのだが、咲だけは様子がおかしい。明らかに悩んでいるのだが、誰が話しかけても「自分のことだから」と言って遠ざけてしまう。挙句の果てにはさっさと仕事を終えて生徒会室から出て行ってしまった。華音は心配し追いかける。

咲が向かったのはいつぞやの中庭。
「ここに来れば会えると思っていたわ」
「あら、私は咲ちゃんが望んでいるからここにいるのよ。」
「どういうこと?」
「ここは死後の世界。強い想いが形になる世界。私がなぜこの世界にいるのか、貴女はわかっているんじゃないの?」

その瞬間、シールエリアが張られる。生徒会室のメンバーは即座に察知し中庭に向かう。駆けつけるとアーケインライフルを構えている咲とそれに相対する舞亜。「まぁ咲ちゃん。そんなに苦しい顔をするなら、私が楽にしてあげるわ。私のやり方でね。」と言って指を鳴らすと、全員の意識は闇に飲まれるのであった。
 気が付くと生徒会室。サボっている者、仕事をしている者。なんら変わりない日常。華音のそばに当然の如く舞亜がいてもいつものことだ。この世界では、咲は華音を姉さんとは呼ばず、舞亜は華音の可愛い妹。そのことに誰も違和感を持たない。弧太郎を除いて。
 弧太郎が違和感を覚えた瞬間、世界は真っ白に染まり、目の前に舞亜が現れる。
「せっかくの楽しい夢だったのに。もったいないことをするわねぇ。」
舞亜が言うには、ここは咲が見ている夢の世界。咲を目覚めさせれば元の世界に帰れるらしい。そんな話をしていると全員揃い咲を起こしに向かった。
 無事目を覚まし、元の世界に帰ってきた。舞亜は「また後で会いましょう」と言って去り、咲の独白が始まる。華音の声から咲を庇って舞亜は死んだ事。咲の思いが、もしかしたら華音の思いも具現化してこの世界に舞亜を呼び出した事。そして、これからちゃんとお別れを言いに行かなければいけないこと。
 その日の夜、グラウンド。そこで舞亜は待っていた。舞亜は華音や咲を恨んでいるわけではない。しかし、「私は負けず嫌いだから、あのままお姉ちゃんに負けたままっていうのは悔しいわ。」そう言って舞亜は勝負を仕掛けてきた。

GM感想
今回はGMの没案がぽろぽろ出ちゃった回でした。よくよく考えずとも中庭のシーンで咲がライフルを構えている必要はないですよね。別の案を考えていたんですけど、つい出ちゃいました。まぁ他にも出ちゃったところがあるんですけど今回は割愛で。
しかし、今回で舞亜についてのことを全部出したわけですけど、もう少し前から伏線を張っておけばよかったですかね。これは次回のことにも言えるんですが、一気に出すとご都合主義感が否めなくて嫌なんですよ。まぁ今更どうしようも無いんですが…。
そんなことより戦闘ですよ戦闘。やっぱこのパーティの全力防御は強いですね。ていうかサポートについては華音さんが強すぎっていう感じですけど。変に達成値操作合戦をするより、こちらのリアクションにリソースを集中させて攻撃を当てて、こちらの攻撃には全力で防御してもらう戦い方をさせたほうが良いのではって思っています。今回もですけど次回から単ボスですし。というわけで次回から命中値の調整はしませんのでよろしくお願いします。

第5話

あらすじ
 無事舞亜を撃破したPC達。倒れる舞亜に駆け寄る華音。消えゆく舞亜に声をかけたのは華音だけでなく、楓華もだった。少しだけ言葉を交わすと楓華は去ってしまった。そして訪れる舞亜との別れ。舞亜は最後にこう言って去っていくのだった。
「それじゃあ、またね。」
 舞亜が去った後、皆は生徒会室に戻る。そこで楓華が待っていたのだが、いつもの学ランではなく戦闘時のバトルスーツを着ている。凪が「どうしてそんな恰好をしているんだ?」と聞くと、「これで私から、いや私たちからの最後の試練だからだ。そして」と言って凪に銃口を向ける。
「私の未練を晴らすためでもある。」
 楓華をミッドガルドのある研究所で作られたホムンクルスだ。人工レジェンドを作成するため、ホムンクルス技術とエイリアス技術の両方の側面からアプローチをかけた。しかし、成功したのはエイリアスだけで、ホムンクルスの方はただの強力なクエスター止まりだった。失敗したホムンクルスが楓華で、成功したエイリアスは凪なのだという。その証拠に、凪と楓華には同じペンダントが与えられていた。凪と楓華は一人の女性研究員の元で本物の姉弟のように育てられたが、突然凪は行方不明になってしまう。残された楓華は必死に努力し、セイヴァ―に至るまで成長した。ミッドガルドに迫った危機を救い、一時の平和を取り戻したのだが、力を持ち過ぎた者はいつの時代も疎まれる、楓華も例外ではなく、研究所の人間に殺害されてしまう。
「貴様さえいなくならなければ、私は、母は!」
そして楓華は舞亜と手を組みPC達に試練を与え、最後に楓華の思いをぶつけようとしたのだ。因みに、楓華と舞亜は宿直室で寝泊まりしていたらしい。楓華は翌日の夜グラウンドにて待つと宣言して去ってしまった。約束の時よりちょっと早い時間。楓華の前に凪が一人で現れる。戦闘が始まった。
 遅れてきた仲間達も参戦し、何とか撃破に成功する。
「これにてすべての試練は終了だ。やはり仲間の存在は強いな。羨ましい。」
最後の成長を終えたPC達はいつでも現世に帰ることができる。一人ずつ楓華と言葉を交わし、去っていく。最後に凪が、自分のペンダントと楓華のペンダントを交換しようと提案し、楓華も快諾した。
 そして気が付くと夜の七瀬市。目の前には一人の女性が倒れている。
「この私をここまで傷つけるとは、流石だな。しかし、遊びは終わりだ。」

GM感想
 もうここまで来てしまったんですね。今回の話は凪君の設定を見た時から考えていました。いや、全部できてた訳ではないですけどね。ヒロインには軽い憎しみを持たせておこうとは思っていたので。後1話ですけど、凪君は楓華に再開することができるんですかね?
 戦闘ですが、(GM的には)このキャンペーンの中で1番楽しい戦闘でした。加護もほぼ全部使うこともできました。なんとなく戦闘バランスを理解できたんでしょうかね。次回もこんな感じでいきます。
 さぁ次回、最終回です。全七回の長いキャンペーンも終わっちゃうんですね…

  • 最終更新:2016-07-10 07:45:17

このWIKIを編集するにはパスワード入力が必要です

認証パスワード