2016年度前期ドラクルージュ

PC紹介

PC1:”英雄卿”フェルナンド・サザーランド・ローゼンブルグ

【血統/家門】ローゼンブルグ/薔薇【道/象徴】領主/鳳凰爪【逸話】?至高の勝利を宮廷に飾れり?
【叙勲年齢】11【騎士暦】20【性別】男
【設定】
ローゼンブルグの若き領主。
見た目は中性的な顔立ちをしており、男女関係なく美しいものを好む。
騎士になる以前から軽い性格だが他者を引き付けるなにかを持っていた。
叙勲のさい「お前はいずれ堕落する。」という声を聴く。
その後は堕落を恐れてか、様々な者と交わりを持つようになる。
交わりを持った者を守っていくうちに功績が認められ領主となる。
領主となった後も色好みな性格は変わらず、美しい者を見るとよく声をかけている。

PC2:"落涙卿"イルミオラ・マグダネル・フォン・ダストハイム

【血統/家門】ダストハイム/祖眼【道/象徴】遍歴/馬頭【逸話】その激情はこの世のものならず
【叙勲年齢】22【騎士暦】100【性別】女
【設定】
宝石のような青い瞳と濡れ羽色の髪を持つ美しい女性
その美しさへの妬みと感情を表に出さない性格のため、人間社会には馴染めずにいた
そんな空虚な日々を送っていたが、彼女は冒涜卿に見初められる
冒涜卿の慈愛に満ちた考えのもと、彼女は騎士を叙勲し、冒涜卿のもとで生活を送る
冒涜卿との日々は素晴らしきものだったが、ある日、彼女は賢者の予言を聞く
「遠くない未来、君は主を裏切ってしまうだろう」
そしてある日、彼女は冒涜卿に捨てられてしまう
行くあてがなくなった彼女は世界を放浪し、この世は未知なる知識の宝庫だということを知る
彼女は今日も旅をする。いつの日か、主の元に戻った時に失望されないように、もう一度認めてもらえるように。

PC3:”魔弾卿”カスパー・ザニエル・フォン・ヘルズガルド

【血統/家門】ヘルズガルド/鉄格子【道/象徴】狩人/弓と矢【逸話】勢獅子/?堕落者を討ち取ったり?
【叙勲年齢】29【騎士暦】18【性別】女
【設定】
深い森に囲まれた村に暮らしていた元猟師
森の中に捨てられていた所を義父に拾われ猟師としての技術を叩きこまれた
自身の生まれなどもあり誰とも契ることなく暮らしていたが、村の子どもたちに懐かれていた為寂しさは感じなかった
とある雨の夜その村が冥王軍に襲われ、村が血の海に変えられてしまう
弓を番え、短刀を振い鮮血に染まる村のなか1人戦い続けたが気を失い倒れ伏した
夢か現実か意識が朦朧とするなか「汝その狂気と正義をもって、今一度弓を番えることを望むか?」という声を聞く
目を覚ますと、村はヘルズガルドの騎士たちによって制圧されていた
ジャニスは片眼が鮮血に染まったかのように赤く輝き、髪は白く澄んだ色をした騎士に変わっていた
主が誰かは定かではないが、ヘルズガルドの血族であろうということは分かっており、ヘルズガルドも扱いかねている
目をつぶると、村の惨状が脳裏に浮かぶ為眠るどころか瞬きすらしない。その為目の下には深い隈がある。
ヘルズガルドの血統と真祖ドラクルを主と定めている

PL雑書き
叙勲と叙勲後の内容を前後させました
設定的にあれなら変えるつもりです(主のくだりとか)
2話終了後
粛清伯とPC達との対応が明らかに違いすぎて自分でやりながら「これ別キャラなんじゃ・・・?」という疑問が尽きない2話でした。
PCとしての思考とPLとしての思考をしっかり区別しないとなどと考えては要るんですが………無理な気がしています
何だかんだでPTのメイン火力っぽいんでその方向で頑張りたい所存です

NPCリスト(レギュラー、準レギュラー)

“執事”アンソニー

【年齢】27【性別】男
【設定】フェルナンドに使える従者(執事)。有能で、家内の従者を一手にまとめるむしろ家令執事兼秘書。
フェルナンドに忠誠を誓っており、同じPCすら信頼できない状況がままあるフェルナンドからは「信頼できるのはアンソニーだけ」という言葉が度々漏れる。
また、度々鉄火場まで同道する割に、結局は一般人なのでヒロインじみたムーブをする羽目になっているのはここだけの秘密

“純潔卿”エルフリーデ・ヒュノー・アヴァローム

【血統/家門】アヴァローム【道/象徴】賢者【逸話】
【叙勲年齢】23【騎士暦】60【性別】女
【設定】サザーランド家のPCたち三人以外では(多分)唯一の騎士。概ね、PCたちが遠出をするときに、「PC全員屋敷から出ちゃうと留守番誰すんのよ」とかの事情を解決するために出動する。
アヴァロームらしく、天然系のおっとりとした女性で、あまり動じない。また、フェルナンドに仕える者の例に漏れず絶世の美女。

“饗宴伯”エベラルド・ファース・エッジワース・フォン・ダストハイム

【血統/家門】ダストハイム【道/象徴】領主【逸話】
【叙勲年齢】31【騎士暦】120【性別】男
【設定】

“鉄心卿”アガーテ・マクシミリアン・イェーガー・フォン・ヘルズガルド

【血統/家門】ヘルズガルド/鎖【道/象徴】狩人/斧【逸話】
【叙勲年齢】11【騎士暦】???【性別】女
【設定】第二話とかで地味に伏線を張りつつ、第三話後の幕で満を辞して登場した伝説の騎士。
(見た目)若くしていくつもの武勇伝を残したという女性騎士で、その実態はざっくばらんオレ系ロリっ娘。
マジレス真拳の使い手だがイルミオラはちょっと苦手だぜ。

ふりかえり

ふりかえりという名のプレイレポ。地味に長いから読む人気をつけてね。

第一話

序の幕

DRもDR初経験ということで、シナリオはシンプルに、悪い妖精を退治するというもの。
わかりやすいシナリオを用意し、さあPCたちのカッコいい姿をいざ拝見、と思いきや……。
山に住まう妖精たちが、人里にやってきて悪戯をして困っているという相談を受けた領主一行は、妖精が出没すると言う街道へ向かう。

戦の幕

そして記念すべき初めての戦の幕。悲劇はここから始まった。
序の幕であれだけ「本当はいい妖精さん達だから!」と念押ししたにもかかわらず、トップバッターの狩人による容赦のない射撃で端役妖精三人が失禁。
しかしこれはまだ序の口。続く遍歴、残る端役妖精の「脚を切り落とし、バッタの脚を縫い付ける」という狂気のマッドサイエンティストっぷりを発揮。ヒエッ……。
領主(ショタ)が苦労人枠になることが決定した瞬間であった。お前の部下ヤバない?
その後はリーダー妖精を戦闘不能にし保護、屋敷へと連れ帰った。

常の幕

保護された妖精ピック、領主の部下であるNPC騎士エルフリーデを交え、晩餐会が開かれる。
このあたりからはみんな大人しくなっていった。
ちゅっちゅちゅっちゅくちづけしたり、領主の栄光を讃える歌を謳ったり、高貴な酒を飲み交わしたり、耽美なロールが捗る。
とはいえ、一人だけノワールをばらまきまくる狩人がいたのはここだけの秘密。お前ほんまルージュ配らへんな。
そんな中で、ピックたちが人里へやってきたのは、山に化け物じみた妖精が出没するようになったからだと言う情報を手に入れる。
妖精たちも領民とする領主一行は、邪悪な要請を退治すべく山へと向かった。

終の幕

山に向かった一行は、醜悪な外見へと変貌した、異形の猪のような姿をした妖精と対峙する。
初手狩人。脅威の小パン連打で雑魚一層。
次手遍歴。DRへ質問する行いで、「このボス、“冒涜卿”の実験体ですか?」「そうだよ」「「えっ」」「そうだよ」更に、えげつない行動妨害をボスに与える。
そして領主。チートじみた範囲ルージュで敵にダメージを与えつつ潤いを確保。
なんとか1ラウンド目は元気に自分のターンが回ってきたボスであったが、圧倒的行動妨害でろくな行動ができず。
続く2ラウンド目、PCたちの集中攻撃によって比較的あっさりとボスは沈んだのであった。

後の幕

猪の怪物のを対峙したことにより平和を取り戻した山へ、ピックたちは帰っていくのであった。
 GM的感想。各幕1時間前後で終わるので、それなりにしっかりロールをしても、4時間程度で1セッションが終わるのはグッド。
このパーティー、ハメ技じみた戦術を得意とするので、NPCをそれに応じたチューンをする必要がある。
次話では、全員にある程度は渇きを配るくらいはしたいなあ。
……あと、遍歴さんやべえなあ。

第二話

ふりかえり書き損ねたのでダイジェストな。
・饗宴伯エベラルドからフェルナンド一行に、晩餐会の招待状が来たよ!
・いざ晩餐会に参加してみると、エベラルドはあんまり好きにはなれないエロオヤジみたいな感じだったよ!
・晩餐会の終わった後、様子のおかしい人狼(堕落した騎士)が襲ってきたよ!なにやらエベラルドをめっちゃ恨んでる様子だったよ!
・フェルナンドたちが部屋で休んでいると、エベラルドの従者がやってきて、打ち明け話をしたよ!エベラルドは屋敷でいけない実験をしているらしいよ!
・エベラルドに問い詰めに行くと、堕落した騎士としての姿をあらわにして襲ってきたよ!
・エベラルドを撃退したフェルナンドは、エベラルドの領地の一部を分割割譲されて引き受けることになったよ!

第三話

序の幕

GM的テーマとしては、第一話、第二話とやってきて、PCたちに取るべき対策もある程度つかめてきた(気がする)ので、それの実践確認をしてみようという回でした。
ある日、フェルナンドが自室で休んでいると、アンソニーが慌てた様子で駆け込んできて、「領内に冥王軍出現!」との知らせ。
「場所はどこだ!」「元“饗宴伯”領、正確には饗宴伯領とフェルナンドさまの領地の狭間のあたりです!」「やっぱりか!」そうだよ(そうだよ)
中庭で鍛錬中だったカスパーにイルミオラを起こしにいくように告げ、自分はエルフリーデを呼びにいく。
カスパーがイルミオラの部屋に向かうと、「DR、部屋を改造しててもいいですか」「フェルナンドがいいならいいよ」「えっ。あー……いいよ」「やったぜ」というわけで、部屋に入って早々カスパーを待ち受けるタコ足。曰く、暖簾のようにタコ足が垂れ下がっているらしい。なんじゃそりゃ。しかしカスパー卿、動じずタコ足を切り落とす。そして、ベッドに眠るイルミオラを起こすが、呼んでも揺すっても起きない。さて、どうするカスパー。と思ったら、カスパー、イルミオラをまるで米俵を担ぐようにして担ぎ、持ち運び始めたのであった。
さて、シナリオでは1行のはずの序の幕にやたらと時間がかかっているが、なんとか騎士達は出立の準備を整え、冥王軍が出没したという場所に向かった。なお、道中、「そういえばこの世界の騎士は寝てる間全裸らしいからイルミオラ今裸なのでは?」「マジかよ」「あ、じゃあ熊の毛皮を具現化して着せます」とかいう愉快なやり取りがあったが割愛する。

戦の幕

目撃情報のあった小高い丘の辺りで冥王軍に遭遇。エルフリーデをつれてきていた事により、エルフリーデが一部敵を担当してくれたおかげもあり、今回は特にアクシデントもなくすんなりと撃破した。
そして、この冥王軍たちが、近くの森から出てきたということを知った一行は、その森の調査を行うことにした。なお、この時エルフリーデには、正気の影響で体調の優れなさそうなアンソニーを護衛しつつ領地に戻ってもらっている。チッ……。

常の幕

森の中を一行が進むと、隠れ里っぽい小さな村にたどり着く。「領主さん、何か知らない?」「いや、領主いうても細かい政務に直接携わってるわけじゃないし……」ごもっとも。ともあれ、騎士達が村の中に入ると、どうやら村人達が遠巻きに見ながらヒソヒソ話をしてくる。適当に一人村人を捕まえて話を聞いてみると挙動不審。さて、どうしたものかという時に、村人の中から何人かの集団が現れ、「邪教の民め、村から追い出された腹いせに、憎き騎士を連れてこようとは!」みたいなことを言い出す。するとそれに応じるように、村の入り口側からも集団が現れ、「何を言うか、憎き騎士め、彼奴らを呼び寄せたのはお前たちだろう!」とか言い出す。一行がめんどくさい事になってきたな、と思ったのもつかの間、一行も巻き込んで、太陽信仰の者たちと、冥王軍に組する者たちのバトルが始まったのである。……常の幕ですよ、ええ。
敵の数が多いと見たカスパー、この常の幕でどっちを倒したかによって終の幕が分岐したりしそうですね、と推理。鋭い。恒例の無限書庫に問わん(ザスキアチェック)により、イルミオラが投げかけた質問がこちら。「太陽の神官をのこしておけば、終の幕で太陽の欠片が登場したりしますか」「ええ、登場しますね」これにより、どうにかして太陽の欠片で研究を行いたいと思っているイルミオラ、太陽神官の方を残してもう一方から倒すことを主張。実際問題、両方を限られた時間内に倒すのは難しいということで、その作戦が受理された。結果、無事時間内に冥王軍に組する村人達は撃破され、太陽神官は生き残った状態で常の幕が終わった。

終の幕

そのまま即座に終の幕に。PCたちとにらみ合いを続ける太陽神官を労うような言葉をかけながら、太陽の使途が降臨。一方で、村の外からも、死の乙女に率いられた冥王軍がやってきた。「あれ、こっちの村人倒したよね」「倒せば出てこなくなるとは言ってないからね」「あー……」嘘は言っていませんよ!ええ!!ともあれ、部下が生き残っていたことにより、太陽の使途がパワーアップした状態で終の幕開始である。
ちなみに、常の幕での村人の発言や、終の幕での死の乙女の発言を総合すると、“この村は元々冥王軍のアジトであり、村人達も冥王軍に洗脳されていた”が、“太陽の使途が現れて冥王軍を追い出し、村人の多くを太陽信仰に洗脳しなおした”結果として、“村人の中でも冥王軍に味方し続けるものが追い出され、対立状態になっていた”とのことだった。「めんどくせえなオイ!」まったくである。
ともあれ戦闘開始。太陽の使途登場と聞いて露骨にテンションの上がるイルミオラ。相談の結果、存在点的にも柔らかい冥王軍を優先的に撃破し、その後太陽の使途に専念する、という作戦が立てられた。この作戦は順当に功を奏し、速やかに冥王軍は撃破された。哀れな。とはいえ、そのことによって行動値の全てを使えるようになった太陽の使途が猛威を振るう。なお、第一話で猛威を振るった敵の行いの目標値+コンボは、その結果として抗いが難しくなることを警戒し使われていない。こしゃくな。強力な行いの数々で騎士たちをヒヤっとさせることには成功したものの、死の乙女を先に撃破されてしまえば、ちょっと強いだけの単ボス。そう苦労せずにこちらも撃破されてしまった。
 ……だがしかし、この回はここからが本番である。

後の幕

見事死の乙女と太陽の使徒を撃破した一行。そしてすぐさまイルミオラの発したセリフは「太陽の欠片を死の乙女に接触させたらどうなるのかを実験したいんですけど」「はい?」お前太陽の欠片PCが利用しようとしてんじゃねえよこの野郎。ちょっと看過できないので問いただしてみると、「まずは触れるか触れないかギリギリの所に近づけたり離したりを繰り返して、接触できるギリギリのラインを見極めたい」みたいなことを言い出したのであった。やめーや。なおも実験を敢行しようとするイルミオラの腕が、第二話でも現れた謎の茨によって束縛される。制止の声を上げながら現れたのは幼女年若い姿の騎士。名を問うフェルナンドに、まずはお前から名乗れ、と無礼な返しで軽く殺伐とした雰囲気が流れるも、相手をヘルズガルドの騎士と見たカスパーがへりくだった態度に出たためうやむやに。応じて名乗った相手の名は、“鉄心卿”アガーテであった。
さて、自己紹介も束の間、それでもなお実験を敢行しようとするイルミオラ。口八丁で理屈を並べ立て、GMアガーテを折れさせる。許可を得たイルミオラ、嬉々として先ほどの接触実験を試みようとするも、腕が蒸発するやらなんやらの大惨事。それでもなお実験を続行しようとする。お前その根性どっから出てくるんだ。
イルミオラにひとしきり実験をさせた後、アガーテは例の茨でPC達を縛り上げ、村の外へと放り出し、そして村丸ごとを呑み込む巨大な地獄の門を開いた。どういうつもりかと問われると、この村、そして村人たちは、冥王軍と太陽の使徒の度重なる狼藉により、もう修復不可能なところにあるのだという。筋が通っていなくもないこの理屈に、フェルナンドは自領での狼藉に憤慨し、イルミオラは無関心。そして、カスパーはヘルズガルドの騎士のすることなら、と大歓迎の姿勢であった。なんやこいつら。ともあれ、アガーテの言葉とともに門は閉じられ、哀れヤバげな村は地獄に呑み込まれたのであった。
GM的感想。ちょっとふりかえり長すぎるのでもうちょっと短くまとめようか。PCたちの戦術に対し、いくつかの対策を試みて、それぞれ一定の効果を示したのは収穫。イルミオラのヤバさに隠れているがカスパーのヘルズガルド盲信っぷりも結構ヤバいかもしれない。頑張れフェルナンド。後、第2話第3話で張るべき伏線をイルミオラに勢いを呑まれて出し損ねているので要反省である。

最終話前編

またの名を出し損ねた情報大放出セール

序の幕

ある日、騎士たちが夕食を取っていると、部下から連絡が入る。曰く、エベラルドの屋敷を調査していたところ、隠された書斎が見つかったという。少し覗いてみたところ、残された手記とかはちょこちょこ暗号とか使われてて読み辛いし、変な唸り声もして怖いから騎士たちに直接来て欲しいとのことらしい。

常の幕

アンソニー、エルフリーデがそれぞれ書斎を調査し、騎士たちはそれを支援するという形で常の幕のラウンド進行が始まる。
アンソニーは書棚に並んだエベラルドの手記を調査していた。こちらに向かったのはカスパーとイルミオラ。カスパーは、おぞましき笑みや咎むる言葉雨を「おぞましい内容の手記の調査にしり込みしているアンソニーを叱責する」といった風に演出。イルミオラは、甘き口付けの演出で、アンソニーの胸板に頭突きをかましていた。何がどうなってこうなったんだっけかな……。
一方エルフリーデは棚に収められたエベラルドの手紙を調査。こちらを手伝ったのはフェルナンドである。とはいえ、この幕は常の幕。そしてフェルナンドの得意技は……。もうおわかりであろう。調査の休息と称して、フェルナンドとエルフリーデは酒盛りお茶会を始めたのだ。この際、複数の行いの描写の合わせ技で「真祖ドラクルの加護の宿った聖水を注いだカップに口付けを行い、エルフリーデに差し出す」という大変耽美ポイントの高いロールが行われたことを書き留めておく。
調査の結果、エベラルドは「とあるダストハイム騎士」に協力し、堕落した騎士に改造を施すような実験を領内で行っていたことや、その「とある騎士」との連絡は「小娘」と呼ばれる騎士が仲介していたことなどがわかった。また、この「小娘」は、アガーテであることが推測された。「とあるダストハイム騎士」の正体もバレバレだって……?いったい何キアさんなんだ……。なお、エベラルドがこの様な実験に手を染めていたのは、「知識欲」だったということがわかった。所詮あやつもダストハイムよ。
また、手紙の方からは、そもそも村に冥王軍を招きいれたのがエベラルドであったこと、更にそこに太陽の使途を呼び込んだのもエベラルドであったことなどがわかった。「同じ空間内のコミュニティに、冥王軍による洗脳と太陽の使途による洗脳を重ねがけすればどのような反応を示すか」といった実験だったようだ。

戦の幕

結局調査中は唸り声の主は現れなかったが、手記によって、「とあるダストハイム騎士」によって生み出された実験体が隠し部屋にいるということが判明する。放置もしていられないと考えた騎士たちは、帰る前に討伐していくことにする。
現れたのは、なにやら獣型の妖精をベースにぬるぬるした粘液、背中の皮膚を突き破って生えた皮翼をもつ合成生命体。なおこの時イルミオラ(のPL)が「ドラクルも結構えげつない趣味してますよね」とか言ってきたぞ。解せぬ。ちゃうねん、ザスキア出すとこうなるのはしゃあないんや。そしてお前だけはソレを言ってはいけない。
そんなDRにとっては不本意な一幕などもありつつ戦闘開始。久々の単体(中)ボスである。単ボスとはいえ、これでも最終話に向けてドラクルが頑張って作ったボス。今までの戦闘を結構余裕ムードで進めてきた騎士たちに、結構な量の「渇き」を与えることに成功したのだった。今キャンペーンで堕落チェックを振らせたのはお前が始めてだ。よく頑張った。まあ振る羽目になったのは元々渇きを溜め込むことを前提にしてるカスパーだったため、そこまで被害はなかったが。
さて、戦の幕を終えて、次週への引き。普段のセッションにおける後の幕である。
エベラルドの屋敷の調査を終えた騎士たちが本邸へ戻って数日後。例によってアンソニーが、ある手紙を持ってきた。その封筒に描かれていたのは「」の紋章。つまり、セイズマリー・ドラクル・ダストハイム――ダストハイム公の紋章である。

常の幕2

最終話後編である。先週の最後に、ダストハイム公とかいう大物から手紙をもらったフェルナンド一行は、公都……でいいのかな?セイズマリーの直轄領へとやってきていた。お手紙で誘われた晩餐会に出席するためである。礼儀正しいダストハイム騎士(メガネ)に迎えられた一行は、セイズマリーへの館へと案内される。
さて、DRはセイズマリーさんと違って腹芸とかできないので早速本題に。いわく、「アガーテはそっちで罰していいけど、ザスキアは明確な証拠もないわけだし見逃してくれないかな?」ということである。これにPCたちが否といえば、論戦……というか、プレッシャーの掛け合いという形で、常の幕のラウンド進行を始めるつもりだったのだが、DRの予想に反して騎士たちはこれを承諾。しかし冷静に考えれば、イルミオラがザスキアを倒したいというはずはなく、残り二人も因縁が薄いとなれば、十分あり得ることであった。
とはいえ、DRの予想に反して、PCたちとセイズマリーが敵対しなくなったので、セイズマリーがノワールを飛ばして来たりはせず、穏やかな歓待を受けることとなった。カスパーに「あなたは初代ヘルズガルド公に似ている」と言って切なげに微笑んだり、フェルナンドの有名を讃えたり、イルミオラに意味深な言葉を投げかけたりしつつ、セイズマリーはPCたちにルージュをばらまいてくれた。ちなみに毎度おなじみ無限書庫では、「アガーテが太陽の欠片に触れられる理由について」を質問したりしました。お前それ絶対ただのマッドサイエンティスト的好奇心だよな。ちなみに回答は「既に太陽の欠片を自身の体と融合させているから」であった。よい騎士のみんなはマネしちゃだめだよ。
そんな感じでPCたちに助言とルージュを配ってくれたセイズマリー様に、最後にアガーテの居場所を教えてもらったPCたちは、アガーテのいると思われる場所――ザニエル村へと向かったのであった。

戦の幕2

廃村と化したザニエル村にやってきた一行。18年前の事件以来、近隣の騎士たちからも放棄されたこの村は、人っ子一人訪れずただ朽ちるのを待つだけの村と化していた。怪しい研究をするにはうってつけである。村の警備なのか、彼らを見かけてすぐさま襲ってきたキメラたちとの戦闘になる。とはいえここは前座。もとよりそう強くないデータだったこともあり、そう苦戦することなく撃破に成功した。
一方、その戦闘の裏で起こったマスターシーン(!?)では、騎士たちがやってきたことを察したアガーテと謎の研究者風の女性(いったい何キアさんなんだ)が言葉を交わしていた。曲がりなりにも己に力を与えた研究者の女性に感謝するアガーテと、彼女を「最高の実験体だった」と評する研究者の女性。ほんのりしんみりとした空気を醸し出さなくもない会話を終えた研究者の女性は、「生きて帰ったらその身体についてレポートを提出してくれ」という彼女なりのジョークなんだか本気なんだかわからない言葉を口にし、ザニエル村を後にした。なお、ザスキ研究者風の女性の「私の現状最高の作品」という発言に対して、「これで終の幕へのモチベーションが上がりました」などと言っている騎士もいたようだがその正体は定かではない。
そして、話は戻り、騎士たちがキメラたちを撃破すると、その身体に茨が巻き付き、燃え上がった。現れたのは、そう、アガーテである。

終の幕

フェルナンド一行と対峙したアガーテは、騎士たちに自らの野望を語った。それは、全ての堕落者、全ての太陽の欠片、全ての冥王軍、そして、全ての騎士を地獄に封ずること。真祖ドラクルがその身を砕いてまで生み出した平和な楽園であるはずの常夜国だが、堕落する騎士は絶えず、太陽の欠片は依然として存在し、そうでなくとも高潔なはずの騎士たちは日々権力闘争に明け暮れている。それを許せなかったアガーテは、全てを滅ぼし、無辜の民だけの世界を作るべきであるという考えに至ったのだという。
騎士たちもその主張には一定の理解を示したが、やはり自領を犠牲にされたフェルナンド、そもそも対話する意思が感じられないイルミオラとは決裂し、一番その主張に共感を示したカスパーも、あまりにも無用な犠牲を肯定する方法への否定から、、アガーテの主張を切り捨てた。
かくして、満を持してラスボス、“鉄心卿”アガーテとの決戦である。太陽の欠片、冥王軍、妖精、堕落騎士、ありとあらゆる力を駆使して猛攻をしかけてくるアガーテを、これまで溜めに溜めこんだ潤いで凌ぐPCたち。アガーテが猛攻ならPCたちも猛攻、というか例によって(おもにカスパーによる)圧倒的速攻で、アガーテに2ラウンド目のターンを迎えさせることなく、速やかに勝負を決した。
結果としては、結局堕落表を振ったのはカスパーだけだったものの、フェルナンドも「もう少しで潤いが尽きるところだった」と言わしめる程度には追いつめられており、まあ結構頑張ったほうなんじゃないかな。常の幕2をもっと明確に対立する構図にしておけば……!
さて、ついに騎士たちによって討ち取られたアガーテは、今まで自分が屠ってきた堕落者たちの末路と同じように、自ら地獄の門を開きその身を灼いた。その門を閉じる直前に、カスパーに「汝その狂気と正義をもってどこまでも突き進め。俺のようになるかならないか、見守っておいてやる」と言葉を残して。

後の幕


  • 最終更新:2016-07-15 12:13:28

このWIKIを編集するにはパスワード入力が必要です

認証パスワード